早稲田大学横浜稲門会ブログ

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2026年5月15日 三金会開催

【報告】2026年5月15日三金会開催

 

5月15日(金)17時30分から進交会館において、41名出席し5月度三金会が開催された。

東島会長のご挨拶、並びに新人2名(3名は欠席)の方々が紹介された。

 

本日の講演は、宮原淳二氏(1989年社会科学部卒)による【高市総理が掲げる労働時間規制緩和の行方】であった。同氏は、資生堂に21年間勤務、その後東レ経営研究所に転職、現在は(株)エムズ人財開発研究所代表取締役としてご活躍されている。

 

まずは、日本の労働市場改革の主な論点として、4つの主なテーマがあるとのことで、

❶裁量労働制の対象拡大、❷変形労働時間制の拡充、❸三六協定の締結支援拡充、❹労働基準監督署の指導緩和について、それぞれの具体的な内容の解説があった。

 

次に、高市総理の裁量労働規制見直しの経緯について時系列に沿って説明いただいた。

具体的には、裁量労働制とその問題点として、当該制度の導入割合が低い要因として、【労働者が自由に決めてよい】となっていない状況が散見されるとのことであった。

 

また、働き方改革関連法施行後5年の総点検についての解説があり、その中で、労働時間を増やしたい人は僅かに1割に留まるとのことで、増やしたい人でも月20時間未満が半数ということであった。

 

一方、「日本成長戦略会議・分科会」でのやり取りにおいて、①経団連、②連合、日本商工会議所の基本的な考え方の説明がなされた。

 

次に、裁量労働制の改善策案について説明があり、❶現状の裁量労働における健康・福祉確保義務、❷強化されるべき法的規制に関する具体的な改善策案が示され、「安全配慮」を万全にして、「定額働かせ放題」を防止するということであった。

 

また、国際的にみた日本の時間当たり及び一人当たり労働生産性の数値が示され、非常に興味深い内容であった。

 

これを受けて、【労働生産性の向上こそ、強い経済への近道】に関しての解説があり、

  • 労働時間の長さが、必ずしも経済成長に繋がる訳ではない
  • 女性・高齢者の労働参加を促すことにより、労働生産性を高める可能性もある
  • 企業のコンプライアンス上も、ブラックな働き方は困難であり、優秀な人材確保にも繋がりにくい

という内容であった。

 

また、女性を取り巻く環境の変化について、法制度との関連で説明がなされた。

次に、人生100年時代を迎えた我が国における家族の姿の変化について、❶共働き世帯と専業主婦世帯の推移、❷女性が理想とするライフコースの推移、❸男性が期待する女性のライフコースの推移、❹男性の家事・育児参画による女性のキャリア支援等について解説があった。

 

また、若者世代(X、Y、Z)の特徴が示されるとともに、若手社員の5つの特徴について解説があり、「仕事とプライベートをきっちり分けるのが当たり前」とのことであった。

そして、若手社員との接し方のポイントとしては、①成功体験を押し付けるな、②若手社員の主体性を促す(丸投げはNG)、③一方的な指示命令はNG、④過度な期待の押し付けもNG、⑤コミュニケーション手法が懇親会・ゴルフのみもNG

ということで、とても参考になる意見であった。

 

最後に、高市総理が発したワークライフバランスという言葉が、誤解を生む恐れがあり、「より良い人生を送るための方法」「人生戦略」として、時には寝食忘れて仕事に集中、時には育児や介護・病気等、仕事に全力できないこともある、すなわち、

❶ワークライフバランスではなく、ワークライフ・マネジメントを意識すべきである

❷そのためには、自分のスキルを高めることが重要である

❸また頼れる親や病児保育を確保しておく

❹さらには、ここが正念場という時にも耐えられる体力を日頃から付けておく

ということであった。

 

講演を聴講してみて、人事勤労業務に長年携われてきた宮原氏の洞察力にとても感服するとともに、同氏の心優しい人柄が印象的で、最後まで誠に興味深い講演内容であった。

            文責・鷲田亨  写真・新堀誠、鴻谷創  記・仁井淳二

講師 宮原淳二氏(株)エムズ人財開発研究所代表取締役

東島会長挨拶

川崎稲門会会長 井上勝利氏

初参加者 津村治美さん

初参加者 名取圭介さん

会場出席者

懇親会場にて